アニソンDJのけんしろうです。
アニソン系クラブイベント「アニクラ」を主催するにあたり、最大の試練がオファー。
オファーひとつでもイベントや主催の印象が変わってしまうという。
僕もオファーの仕方については試行錯誤して、やっと今の形に落ち着きました。
オファーの仕方も人それぞれですが、僕の考え方をシェアさせて頂きたいと思います。
一貫して伝えたいテーマは「親しき仲にも礼儀あり。オファーは丁寧に越したことはない」です。
アニクラ主催を始めて苦節3年。周りはDJ歴8年以上のベテラン揃いの中で今も当時も若輩者の僕は「へいへいYOU出てよ!」と言えない立場。試行錯誤して作った僕なりのオファー方法です。お役に立てればと思います。
相手との関係ができていれば、ここまでやらなくてもいいとは思うけどね…相手がこちらをどう思っているかは分からんのよ…。
目次
1.相手のDJプレイを聞きに行く
オファーをしたいDJさんを見つけたら、必ず現場に出向きます。
聞きに行く理由としては
- 自分のイベントに合うか?
- 合わなくても、自分のイベントに変化が起きそうか?
- 面白そうか?
- 話が合いそうか 等
遠方のDJの場合、どうしても聞きに行けないときもありますが、可能な限り見に行きます。
容姿・お客さんを沢山呼ぶ・パフォーマンス力がある・お酒を凄く売るなどDJに付随するプラス要素で呼ぶこともありますが、DJとしてオファーする以上、やはり相手のDJを聞いて自分なりのオファー理由を持ってオファーしたいところです。
どうしても行けない場合は、SoundCloudやMixcloud等があれば視聴します。
【補足】自分なりのオファー理由、相手に伝える時は慎重に。
僕の場合ですが、自分なりのオファー理由と相手のDJにかける思い・音楽性がずれている事がたまにあります。
体験談ですが、昔先輩DJに「俺のイベント見に来てくれ!」と誘われ、感想を求められた時「他のDJさん以上に選曲が凄く良かったですね!」と答えた所「どちらかというと、楽しそうにやっている所とか感じてほしかったなぁ…」とお互いシックリ来なかったことがあります。
相手がどういう気持ちでDJをしているのかは、聞いてみないとわかりません。オファー理由を言うのも、LINEやメールではなく直接のほうが誤解がなくて良いのかもしれません。
2.所属・イベントレギュラーを確認する。
オファーする前に所属やレギュラーで参加しているイベントがないか確認します。
出演されているイベントのフライヤーやWebサイトに載っています。
けんしろう(ミナトレイヴ)
この下線部分ですね。
DJによっては複数の所属やレギュラーを持つDJもいます。
過去5回分くらいのレギュラーを確認し、どのイベントの所属・レギュラーDJか事前に把握しましょう。
3.オファー・ブッキングの連絡先を確認する。
次に、オファー・ブッキングの連絡先を確認します。
メールアドレス、LINE、FacebookなどDJによって様々です。
ソーシャルアカウントに記載されていることが多いので、確認します。
趣味としてのDJなのか、所属事務所があるのか、DJ専業なのか(タレント兼DJ等)の確認も、この段階で出来ればベストです。
4.直接オファー or 他経由でオファーか確認
出演オファーはDJに直接なのか、他の人を通してなのか判断に迷いますが、僕は一旦DJに確認を取ります。
アイドルとDJを兼業している方の場合、所属事務所やブッキングマネージャーがいる場合もありますので、その点も含めて確認が必要ですね。
確認のとり方はその場でも良いですし、連絡先を交換した後に下記のような文面を送ってもOKです。
「ぜひとも次回僕が主催する●●にDJとしてお呼びしたいのですが、直接のオファーで大丈夫でしょうか?レギュラーイベントの主催様にお声がけしてからでしょうか?
オファー内容について詳細をお送りいたしますので、ご返信頂ければ幸いです。」
ちなみに、イベント主催に声をかける時はこの手順は不要です。主催に「他レギュラーイベントの主催様にお声がけが必要でしょうか?」って変ですね。
【補足】Twitterで「いつかオファーしますね!」と言うだけでトラブルも。
「ツイッター上でいつか呼びますね!」と声かけただけで怒られたり、最終胸ぐらや首根っこを掴まれる羽目になることも。イベントによって主催の決まりがあったり、暗黙のルールがあります。(その暗黙のルールは公開されていない)
オファー予告だけでとんでもないトラブルが生まれることもあるので、将来的にオファーするにしても慎重さが必要です。
5.出演料・交通費などを確認する
出演料・交通費などについて確認をする必要がありますが、これが非常に難しい。
親しいDJの場合は「面白そうだから要らないよ!」「交通費でいいよ~」「儲かったら頂戴よ~」などラフなやりとりで済むこともありますが、1度しかあったことがないなど繋がりが薄い場合は慎重さが求められます。
NG行為はいきなり「出演料●万円で出演いただけませんか?」とメッセージ送ることでしょうか。
「出演料●万円で出演いただけませんか?」と書くと「俺の価値は●万円か!決めつけんな!」と叱られる(体験済)こともあるので…出演料や交通費については慎重さが求められます。
僕は下記手順を踏みます。
- 自分がオファーしたいDJが出演したイベント主催に、それとなく出演料を聞いてみる。
- 出演料という書き方ではなく、予算を伝える。
主催同士のつながりは大事ですね。1の手順が踏めない時は戦々恐々としながら2の手順を踏みます。ほんと怖い。メチャクチャ怖い。
出演料という書き方よりは、予算という言い方が良いのかなぁと。本人から明確に「出演料は●万円でお願いします」と言われている場合以外は、そのほうが良さそう。
「恐れ入りますがゲスト予算として●万円をご用意させて頂いているのですが、いかがでしょうか?」
後述するオファー文にサラッと加える方法もあるのですが、それも表現が難しいですね。
加えて遠方から来て頂く場合、顎足枕(食事代・会場への交通費・ホテル代)が発生することもあるので、その予算も事前に考えると良いでしょう。
顎(食事代)…一緒に食事をして会計を主催が行う or ホテルに付随するものをご利用頂く
足(交通費)…後で領収書を頂く or 車で迎えに行く or 事前に調べて出演料お渡し時に入れておく
枕(ホテル代)…事前にホテルを確保して、チェックイン時間などお伝えする。
顎足枕が発生する案件は、スムーズに行くよう段取りを細かく確認します。
顎足枕については、お互いの関係性やご厚意により金額控えめ又は必要ない場合もあります。その時は手厚いおもてなし&気合の入った運営を心がけましょう。
【補足】ここまでスムーズに進める方法
ちなみに、いままで記載した
・「2.イベントレギュラーを確認」
・「3.オファー・ブッキングの連絡先を確認する。」
・「4.直接オファー or 他経由でオファーか確認」
・「5.出演料・交通費などを確認する」
をその人が出演している現場で済ませると、後が非常に楽です。(相手に迷惑をかけない程度にね!)
特に出演料・交通費などの確認は、メールで聞くよりかは直接聞いたほうがスムーズに行くことも。
※ただし、所属事務所がある等の場合は、DJに直接聞くと失礼に当たる場合があるので、慎重に進めましょう。
いずれにせよ、現場に足を運ぶというのはメリットが大きいですね。知らない人のイベントに出るよりは一度でも顔を合わせたことがある人のイベントのほうが良いと思います。
6.正式なオファー文を送る
正式なオファー文を送ります。
お世話になります。
●月●日 ●●:●●から●●:●●、ライブハウス●●にて、オールジャンルアニクラ「●●」を開催します。
つきましてはDJ出演をご依頼したく、メッセージ差し上げました。イベント内容は、●●をテーマにした●●向けイベントです。
詳しくは、公式サイト及び前回開催のページをご参照下さい。http://~選曲はアニソン中心にゲーソン・JPOP・クラブミュージック、出番は●●分となります。
ご紹介も兼ねて入り時間・音合わせは●時をお願いしていますが、出演者様のご都合にお任せします。入り時間 ●●:●● (現地集合)
イベント ●●:●● ~ ●●:●●
完全撤収 ●●:●●機材につきましては、会場ホームページをご参照ください。http://~
他持込機材として、●●、●●を用意する予定です。
ノルマなどはございませんが、ご負担でなければ当日ドリンクをご注文頂けると大変嬉しく思います。
(交通費・出演料など予算についての説明)
(バックが有るならその説明)以上、ご検討頂ければ幸いです。
お忙しい中恐れ入りますが、●●月●●日●●時までにご返信をお願い致します。
他ご質問やご意見などございましたらお気軽にお申し付けください。主催:けんしろう
090-●●●●-●●●●
メール: ●●●@●●●●.com
文面はイベント内容に合わせて適度に変えて下さい。
下記を抑えれば良いかなと思います。
- イベント日時
- 場所
- 入り時間
- 撤収時間
- レギュレーション(選曲や目指す雰囲気など)
- イベント使用機材
- ノルマ
- 出演可否のご連絡締め切り
- 主催連絡先
DJ本人の了承で出演できるならその文面で判断頂き、他の人の判断が必要なら転送してもらいます。※ノルマ等DJにとってプレッシャーになる情報は事前に伝えましょう。
また、現在どんなDJが参加予定なのか記載があると出演の判断がしやすいかもしれません。
いきなり長文を送ると「うっ!」とひかれるので、一言「長文になります。」と伝えてからが良いかもしれませんね。
【補足】オファー文はできるだけ丁寧に。
さっきもお伝えしたとおり、オファー文に関しては出来るだけ丁寧に作ったほうがいいです。
相手が旧知の知り合いだったならまだしも、ほぼ初対面に近い人であれば丁寧に越したことはありません。またDJを始めたばかりの新星なら、そのオファー文をコピーしてDJの師匠や仲間に相談することもあるでしょう。その時に適当な文面を送ってしまえば場合によっては不本意な噂が流れます。
あと、自分がどんなに親しいと思っても、相手にとってはそうではないことも多々あります。その状態で「へいへーい!」と送れば「あぁん!(怒」となることもあるでしょう。(体験済)
オファー文は慎重に作りましょう。どうしても気楽にオファーしたいのであればLINE交換してスタンプの応酬ができる間柄になることを目指しましょう。(僕は無理でした。)
7.出演OKをいただいたら、掲載情報を本人からもらう
オファーにたいし、OKを頂いたら、次はフライヤーやWebサイトに掲載する情報をもらいます。
- DJネーム
- アーティスト写真(アー写)
- イベントクレジット
- 紹介文(これは後でもOK)
- 使用機材(CDJなのかMIDIコンなのか等)
LINEやメールを使って相手から必ずもらうようにしてください。
それをそのままコピー&ペーストで使えば間違いありません。
イベントクレジットはすべて載せると大変なことになることがあるので、2つまで等お願いしましょう。(要事前確認)
【補足】DJネーム、イベントクレジット、アー写、紹介文は慎重に。
DJネーム、イベントクレジット、アー写、紹介文ですが、ここで掲載ミスをするとDJからはもちろん主催側からクレームが来ます。
アー写が中々届かないのでTwitterのプロフ写真を使って大目玉くらったり、フライヤーに掲載したDJネームを間違えて全て印刷しなおしたりと過去結構やらかしました。
勝手に修正したり、付け足したり、変更したりしないようにしましょう。そして掲載前に出来るだけ確認してもらいましょう。印刷物だけでなくインターネットに掲載するものも早めに掲載して確認を取る。○○日には公開するのでそれまでにチェックお願いしますと連絡する。マメに連絡しましょう。
まとめるとこうなる ※テンプレ化
まとめてみました。
「●●でお会いしました、アニソンDJのけんしろうです。●●でのプレイ、最高でした!」
「ぜひとも次回僕が主催する●●にDJとしてお呼びしたいのですが、直接のオファーで大丈夫でしょうか?レギュラーイベントの主催様にお声がけしてからでしょうか?
オファー内容について詳細をお送りいたしますので、ご返信頂ければ幸いです。」(相手の返事が「直接で大丈夫ですよ~」なら↓)
「ありがとうございます。少々長文ではございますが、ご出演検討の参考にして頂ければ幸いです。」
「お世話になります。
●月●日 ●●:●●から●●:●●、ライブハウス●●にて、オールジャンルアニクラ「●●」を開催します。
つきましてはDJ出演をご依頼したく、メッセージ差し上げました。イベント内容は、●●をテーマにした●●向けイベントです。
詳しくは、公式サイト及び前回開催のページをご参照下さい。http://~選曲はアニソン中心にゲーソン・JPOP・クラブミュージック、出番は●●分となります。
ご紹介も兼ねて入り時間・音合わせは●時をお願いしていますが、出演者様のご都合にお任せします。入り時間 ●●:●● (現地集合)
イベント ●●:●● ~ ●●:●●
完全撤収 ●●:●●機材につきましては、会場ホームページをご参照ください。http://~
他持込機材として、●●、●●を用意する予定です。
ノルマなどはございませんが、ご負担でなければ当日ドリンクをご注文頂けると大変嬉しく思います。以上、ご検討頂ければ幸いです。
お忙しい中恐れ入りますが、●●月●●日●●時までにご返信をお願い致します。
また他ご質問やご意見などございましたらお気軽にお申し付けください。主催:けんしろう
090-●●●●-●●●●
メール: ●●●@●●●●.com」(出演の承諾がとれたら↓)
「出演のご快諾ありがとうございます。恐れ入りますが取り急ぎ下記内容をご返信頂けますと幸いです。
・DJネーム
・イベントクレジット (2つまで)
・アーティスト写真
・紹介文
・使用機材なお、アーティスト写真・紹介文につきましてはお時間頂くと思いますので●●月●●日までに頂ければ助かります。DJネーム・イベントクレジットにつきましては先行告知に必要なものになりますので早めに頂ければと思います。
重ね重ねご快諾ありがとうございます。当日までよろしくお願いいたします。」
僕はこういう感じです。アレンジできる所は色々あると思うので、参考にご利用下さい。
最後に
いかがだったでしょうか?
「主催めんどくせぇ!」って感じたと思いますが、主催はイベント企画だけでなく運営も重要でして、オファー1つでも関係が崩れることもあり、神経を使うことが多い。
人によってアニクラに関わるスタンスも違うし、決まり事もある。多分僕が知らないマナーも沢山あると思います。
これからも出来るだけ情報を集めて、丁寧に対応するようにしたいと思います。
※上記はトラブル回避のために僕が実体験を元に積み重ねてきた、私的なマナーとNG行為です。参考程度にどうぞ。
※僕自身アニクラしかやったことがないので、僕なりのアニクラでのオファー方法です。他DJイベントのオファー方法は、その主催に聞いてみましょう!
※僕へのオファーは適当な文面でいいです。「○日開いてる?イベント出てよー」「ほいほい、詳細プリーズ」ぐらいのやりとりでいつもオファーを受けています。
以上です!